クリスチャン パートナーズ通信 第14号発行日/1992年10月10日 フィンリー夫妻 再訪 9月12日の同夫妻を囲む会は会員19名のご出席を得て和やかな一夕となりました。当夜のフインリー師のスピーチを要約してご紹介いたします。 『再び日本を訪問し、なつかしい方々にお会いできて非常にうれしく存じます。思い返せば1953年に、フィラデルフィアで草野さんと初めてお目にかかって以来のお付き合いで私たちの友情は40年近く続いてきたことになります。
ここ数年私たちはパートナーズインターナショナルで働きながら、同時にワールドコンサーン(World Concern)という団体の顧問としても奉仕してきました。 これは50カ国で行なわれている宣教運動の自助努力とその発展を助ける相談役といった仕事です。 今回私たちは香港・タイ・ラオス・カンボジアを訪問してまいりましたが、その目的はこの団体の協力プロジェクトの進行状況を見るためでした。ほんの一部ですが皆様にその報告をする機会が与えられて感謝です。 カンボジアでは、人々は新しい希望と勇気にあふれています。暫定政府が国民に与える自由も日々増加しています。小さかった教会も急速に成長し、外国の教会の助けを得て困難な生活を強いられている自国民を援助しています。
ポル・ポト政権下で専門職の人々がほとんど虐殺されてしまったため、歯科医が一人もいなくなったので、12年間国民は歯の治療をしてもらえませんでした。 ワールドコンサーンはカンボジアの人々と協力して、全国を網羅した歯の衛生プログラムを開始しました。 まず歯科医の学校を再開その設備を充実して多数の歯科医を養成しています。 次に、人々の間に歯の衛生についての関心を呼び覚まし、今では小学校85校で週2回、全生徒が弗素の入ったうがい液で2分間ロをゆすいでいます。始めの1年でこどもたちの虫歯になる率が30%減少した記録があります。 このプロジェクトに日本のクリスチャンが協力していることを知って、私たちは感激しました。姫路YMCAの松崎氏が十万本の歯ブラシを集めて、カンボジアのワールドコンサーンの事務所に送ってくださったのです。 日本のクリスチャンはその他にも、ワールドコンサーンの重要なプロジェクトを援けて下さっています。 バングラデイシュの首都ダッカのスラムで、ワールドコンサーンは110箇所以上の保育施設を運営し、2100人からの学齢前のこどもの世話をしていますが、この経費は日本のアジアキリスト教教育財団に支えられています。その他にも小学校(正規ではない)が35校と、婦人たちのための識字教室が30クラスあって、読み書きを覚えて就職できるように指導しています。 ワールドコンサーンのプロジェクトが二つも、日本のクリスチャンによって支えられていることを知って私はおおいに力づけられ、日本のクリスチャンパートナーズの前には困難でもやりがいのある活動が数多くあると確信しました。 信仰によって、また勇気ある一歩を踏みだしてください。貧困に苦しむ人たち、イエス・キリストによる神の愛を知らない人たちのために、私たちの主があなた方を用いてくださるよう祈ります。 自然災害に対する緊急援助等は別として、教育と職業訓練のプロジェクトを援助するのがもっとも効果的なやり方です。 経済的自立を助けるプロジェクトが成功すれば、基本的な公衆衛生のような問題は彼らが自分たちで解決していけるようになるでしょう。 日本人が精神的であるか物質的であるかは別として、これまで大変めぐまれて来たことは確かです。 私たちは「与えることで、はじめて本当の意味で受ける」のです。 イエス・キリストは、「自分の命を得ている者はそれを失い、わたしのために自分の命を失っている者は、それを得るであろう。」と言われました。(マタイ10:39)』 フィンリー師については、通信第13号P.3をご参照ください) 読書の秋!インドネシアをもっと知るために読みやすい本をご紹介します。 ≪トワン、ガンバルか?≫ 今田 述書著 中公新書-993 1990年 ¥600 一私の文化論的インドネシア滞在記- 1979年~1982年の3年間富士銀行ジャカルタ首席駐在員としてインドネシアに滞在した著者は、学生時代は合唱団で活躍し絵も面く豊かな趣味の持ち主として、経済ばかりでなく文化にも深い理解と愛情を持って赴任地を暖かく見つめている。 自身の筆になるインドネシアの風景がちりばめられたページは新書とは思えない豊かな読後感を与えてくれる。 ≪ふしぎないねとおひめさま≫ かこさとし 偕成社 1989年 ¥864 日本の昔話によく似た、インドネシアの稲作の歴史伝承に基づいた童話が、風俗習慣の理解を助ける美しい絵で飾られている。小さい方々と一緒に楽しめる絵本。
本
≪ここは、インドネシア≫ 松村光典著 日本放送協会1983年 ¥1200著者はNHKジャカルタ特派員(1977-80年)。これが書かれてからすでに10年近く経っているので数字などは相当変化していると思われるが、ジャーナリストとしての鋭い観察と公正な批判は読み応えがある。
栄養士小林好美子さん(日本キリスト教海外医療協力会派遣)の活躍ぶり(P59)や、学校教育の実情(P212)、カリマンタン訪問(P231)、日本の援助について(P249)などに目を通、していただきたい。 インドネシア語ABC(2)前号に続き、もう少し挨拶の表現を紹介しましょう。Selamat Datang!(セラマット・ダタン)ようこそ/いらっしゃい!(datang=着く) Selamat makan!(セラマット・マカン)食事を他のシンでください!(makan)=食べる Selamat tidur!(セラマット・ティドゥール)おやすみなさい!(tidur=眠る) Selamat bekerja!(セラマット・ブクルジャ)お仕事の上にご成功を祈ります! Apa kabar(アパ・ガバール)いかがですか?(英語のHow are you?) Kabar baik.(カバル・バイク)元気です(Apa kabar?に対する応答) Terima Kasih.(テリマ・カシー)有り難う(ございます。) Terima Kasih banyak(テリマ・カシー・バーニャック)大変有り難うございます。 Kembali. (クンバリ)どういたしまして(Terima Kashiへの応答、意味は帰る) 上述のようにselamatは祝賀の表現として広く使われます。Selamat!だけでおめでとう (英語のcongratulations!)となります。Bekerjaはkerja(労働)の動詞形で働くの意味。Apaは何(英語のwhat)、kabarはニュース、Apa kabar!の直訳はWhat is the news?kabar baikのbaikは良い、直訳すると良いニュース。 Terima Kasih/Terima Kasih banyakについては前号最下段を参照してください。 次に挨拶の表現に関連して、カリマンタンの里子から送られてくるインドネシア語の手紙を例に、手紙の冒頭および結びの表現をみてみましょう。 ★Sponsorku yang tercinta(スポーンソールク・ヤン・トゥルチンタ)私の最愛のスポンサー。Sponsorkuは英語のsponsorとku(私の)の結合したもので、私のスポンサーsponsorは英語がインドネシア語に入った多くの例のひとつ、ただし発音はスボンソールとなり最後の音節にアクセントがきます。 Yangは関係代名詞で英語のwho、whichに相当。Kuはaku(私)の所有格。Akuは親しい間柄で使われ、一般にはsaya(サヤ)が使われます。Tercintaはcinta(愛)の最上級の形。 Ciはシではなくチと発音します。 Sponsorkuの代わりにスポンサーの名前を用いる場合は、男性には例えばTuan yamada/Bapak Yamada(トゥアン山田/バパ山田)となり、Tuanは改まった形式的な場合の表現Bapakは親しみを込めた敬称です。女性にはNyonya(ニョニャ、Mrs.)Nona(ノナ、Miss)が使われます。 親しい間柄ではなく一般的な表現はTuan yang terhormat(トゥアン・ヤン・トゥルホルマット)(英語のDear Sir)、Nyonya yang terhormat(ニョニャ・ヤン・トゥルホルマット)(既婚の女性の場合で、英語のDear Madam,相手が未婚ならばNona yang terhormat。またDengan hormat(デンガン・ホルマット)は男性女性の区別なく使えます。Yang terhormatのterhormatはhormat(尊敬/名誉)の強調形で最も尊敬するの意味。 ★Salam dan doa(サラム・ダン・ドア)は親しい間柄の結びで、平安と祈りの意味。 Salamはヘブル語のshalom(シャローム、平安)と同語源。Danは英語のand。 Hormat saya/Hormat kamiは一般的な結びで、それぞれ私の尊敬、我々の尊敬の意味。 シンガポールの東南アジアコーディネートオフィスからの通信PRAISI&PRAYER 7月/8月号より
◎ポールチヤン師夫妻は、米国における一年間の研修を終えて(於School of World missions)、シンガポールに帰任。また当地の責任者としての多忙な日々が始まります。祈りによるお支えを願います。 ◎SAC事務局には、ビルマから200名の里子候補者の申込みが送られてきました。早く里親が見つかるようにお祈りください。 ◎SACの奨学生だったライナス君(Linus)とマリアティさん(Mariati)が、バイブルカレッジに進学しました。指導していたダニエル・チャイ師(Daniel Chai)にとって大きな喜びです。彼らがクリスチャンの指導者として成長するようにお祈りください。 里子宛てのクリスマスカード発送 日本の里親からのカードは、まとめてシンガポール事務所宛て送りますので、 カードの封筒の表に里子の名前と番号をお書きのうえ、別の封筒に入れて、11月15日までに事務局にお送りください。 ☆内容の英訳をご希望のかたは、そのようにメモを付けてください。 直接シンガポール事務所にお送りになる場合は、下記の住所で c/o CNEC,134-136 Braddell Road,Singapore1335 <編集後記> ・インドネシア語入門ABC(2)はいかがですか。松本理事のご都合のつくかぎり続けたいと願っています。ご意見、ご希望をお寄せください。 ・本のご紹介も、毎回1、2冊ずつ致すつもりです。皆様の読まれたものもご紹介頂きたいと存じます。読後の感想なども是非ご投稿ください、お待ちしています。 ・里親が一人でも多くなるように、周囲の方々をお誘いください。 気候不順の折り、ご自愛くださいますようにお祈り申し上げます。(鳥海百合子) |
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