クリスチャン パートナーズ通信 第30号発行日/1997年1月30日 祈りの友へロバン村のボン・ケン牧師より 1996年9月 イエスキリストの名において、皆様にご挨拶申し上げます。私の両親も私も元気です。
皆様からの定期的な財政援助とお祈りを感謝しております。 ロバン村に新しい発展がありました。最近、病気の村人が祈ってほしいと教会に来ました。 彼らは皆がクリスチャンというわけではありませんが、祈りの力を信じているのです。 彼らの多くは、家族が亡くなると恐れを感じます。それで、福音を伝える好機になるのです。今、多くの婦人と子供たちが神のみ言葉を聞きに教会に来ています。 近くに住む三人のまじない師についてお話したいと思います。彼らは私に敵意を持ち、道であうと顔を背け、子供たちが教会にくるのを禁止したりしていました。 彼らとキリストの福音を分かちあうことが出来なくても、彼らに対する私の思いを示すために、私はあらゆる機会を用いました。彼らの子供たちに手伝ってもらって私は雑草の生い茂る彼らの庭を毎月掃除しました。 その結果、子供たちが教会の諸活動に参加することが許されるようになりました。村民の一人は、子供たちが教会で正しい教えを学べ、道を踏み外すものが少なくなるだろうと言いました。 青少年のための日曜学校は好調です。教会員が日々の生活で、クリスチャンとしての良き証が出来るように祈ってください。
中国系のお祭りでは偶像に線香を立て、また博打をしたり酒・煙草を楽しむので、このことは特に重要です。 皆様のご援助に感謝し、主の恵みが豊かに注がれることを祈って、筆を置きます。 南アフリカ共和国を訪ねて松本繁雄(理事)ボランティア活動推進国際協議会(IAVE)主催のボランティア世界会議が、昨年9月4日から南アフリカ共和国のケープタウン市で開催され、日本からの参加者に加わって同国を初めて訪問する機会を得ました。
ご承知のようにこの国では、1991年にアパルトヘイト(人種隔離政策))が撤廃され、続いて1994年に全人種参加による総選挙が実施され、27年間の投獄から解放された黒人指導者マンデラ氏が大統領に選ばれて、新生南アフリカ共和国が誕生したわけです。 アパルトヘイト撤廃成功の陰には、この国の多くの非政府組織(NGO)の長年の働きがあったことを考えると、アフリカ大陸で最初のボランティア世界会議が南アフリカ共和立法府の所在地であるケープタウンで開催されたことは、大変意義深い申せます。 この会議には、「市民社会の構築にむけてのボランティア活動」というテーマで、世界50ヶ国からボランティア組織、ボランティア推進機関、企業、行政等を代表して約450名が参加し、全体会議、パネル・ディスカッション、分科会、活動現場見学等のプログラムを通し、活動報告・討論・交流が行われました。
日本からは60名が参加し、開催国以外では最大の黒人の失業問題(60%が失業していると言われている)そこから派生する治安や環境の悪化、AIDS等の問題への対応には、ボランティアの働きがますます重要になって来ています。 この失業問題は、周辺国からの不法移民の大量流入によって深刻化しており、その対策に南ア政府は苦慮しています。 その対応の一つとして、外資を積極的に導入して産業を活性化し、雇用の機会を増やす努力を払っているのが現状です。 南アの国土面積は日本の3倍、人口は3分の1の4千万です。その内訳は黒人が3千万、白人が6百万、アフリカーナ(白人と黒人の混血)3百万、アジア系百万といわれています。 公用語は英語、アフリカーンス(オランダ語が基盤)、その他に黒人の種族後が5つあります。 マンデラ大統領も含め人口の80%がキリスト教徒。 ボランティア組織も協会中心のものが多い。経済的には天然資源の豊かな国で、例えば金の生産は世界一です。 この国がアパルトヘイトを撤廃し、流血の事態を伴わないで白人政権から黒人主導の政権への移行に成功した最大の要因は、27年間の投獄生活を乗り切った強靭な精神力と指導力、過去に恨みを残さない寛容さを持つマンデラ大統領の存在そのものにあると言われています。 多人種国家南アフリカの民主的な共存に向けての国造りが、今後とも平和裡に進められる よう心から祈る次第です。 神学を学びにバンドンへ<>ユリアナ・リアは、1995年6月まで鴇田咲枝さんが援助して下さっていた里子で、その年の3月には理事長が現地で面会し、しっかりした感じの少女という印象を受けました。
その後短期間、鳥羽理事が里親でしたが、1994年4月に彼女がSACプログラムから離れたと通知があったので、その後の様子を問合せました。 彼女の出身地で宣教の援助をしているパートナーズインターナショナルの奉仕者から、返事が来ましたので、要約してご紹介します。 ユリアナ・リアは、パートナーズインターナショナルが経営するセティア・バクテイィ中学校に在学中、SACの援助を受けていました。 両親は、他の村人たちと同じく、米を作る貧困な農民で男の子3人と女の子2人がいて彼女は末娘です。 今は全員がクリスチャンになっていますが、以前は大樹や大岩のような自然を拝む暮らしをしていました。 彼女は性格がやさしいので、友達が沢山います。学校の成績もよく、小学校から高校まで、試験に合格しなかったことはありませんでした。歌うことが大好きで、日曜学校に熱心に通っていましたが、そこで牧師をした経験はありません。 彼女は福音を知ることの大切さを認識し、神の導きを信じて、そこで牧師の勉強をする決心をそたのでしょう。彼女が遠方にいて連絡を取るのが難しいので、最近の写真を送ることができないとのことです。(バンドンは、ジャワ島にある首都ジャカルタの東北方です。)
卒業おめでとう 三人の里子が学業を終了し社会に出ます。
エティと斎藤夫妻エティは今年5月30日に17歳になる西カリマンタンの少女で、5年前かSACの援助を受けています。両親と弟妹の5人家族は全員クリスチャンです。
学校でのエティの得意科目は「宗教」で、スポーツはクリケットが好きだそうです。この写真は5年ほど前のものですから、今では見違えるように成長していることでそう。 エティを昨年3月から援助してくださっているのは静岡一番町教会員の斎藤武郎・冨美子夫妻です。 冨美子さんは結婚されて間もなく全盲になられ、武郎さんも目がご不自由です。 「一時は地獄でした。ここまで来るにはいろいろなことがありました」とおっしゃていますが、今、連れ立って教会に来られるご夫妻の姿は、それだけですばらしい証です。 ここに、大きな字で書かれたエティ宛の手紙を縮写してご紹介します。(理事長) エティちゃんお元気ですか?この前はお手紙有難う。クリスマスに家族みんなで教会へ行ったとありましたが、そのお手紙をこの夏に受取ました。
(注:ページでは、通常のテキストで紹介しました)今は秋です。この手紙がエティちゃんの手に届くのは1997年になるでしょう。 私は来月(11月20日)には76才になるおじいさんですハリ治療をしています。毎日患者さんが大ぜい来て忙しい生活です。 妻は71才ですが32才の時全盲になりました。 目は見えなくてもイエスさまに救われて明るく家事をなんでもしています。日曜日には2人で教会へ行きます。 水曜日の祈祷会にも出席します。協会の御奉仕もいろいろやっています。これも健康で元気な為だと感謝しています。これからもまだまだがんばります。 エティちゃんもしっかりお勉強して下さい。 1996年10月20日 斎藤武郎 冨美子 【理事会報告】第87回理事会は1996年11月9日一ツ橋学士会館で開催。前回議事録承認。1996年9、10月度会計報告承認。宮本監事の監査後の所感。 通信第29号は10月29日に発送済。 第30号の内容はロバン村便り、松本理事によるNGO国際会議の報告、里子紹介、国内クリスチャンNGO集会の報告など、改訂会則を第30号と共に会員に配布。発送は1997年1月30日の予定。 第88回理事会は1997年1月16日(木)一つ橋学士会館で開催。前回議事録承認。19966年11月、12月度か会計報告承認。通信第30号原案協議、発送月末。グループ会員2組入会。安海靖郎氏、顧問を受諾。第89号理事会は1997年3月18日(火)開催予定。 〈編集後記〉新しい年も瞬く間に一ヵ月過ぎました。寒さ厳しい日々ですが、流感にはくれぐれもご注意ください。ロバン村でケン牧師が奮闘している様子が目に浮びます。今年もよろしくご協力のほど、お願い申し上げます。 (鳥海百合子) |