クリスチャン パートナーズ通信 第51号発行日/2002年1月31日 2002年 年頭に大先輩の言葉を・・~最年長会員で最大の支援者渡辺文蔵氏に開く~「謙虚な力」理事長草野計雄
「これからは、自分たちのことばかり考えるのでなく、他の国の人々にお返しをする気持ちで大いに活躍してもらいたいですね。」 昨年秋に私がインタービユーした時の渡辺文蔵さんの締め括りの言葉です。この言葉に接して私は、クリスチャンパートナーズ組織育成の精神的エネルギーとなってきたフインリー師の、終始変わらぬ謙虚な態度を思い起こします。
「それにしても、今のボランティアだけでやっているのは、もう限界なのではないか、無理が崇ってこないか心配しています。」とおっしやつてくださいました。 この点については、海外の同労諸団体からも「我々国際組織から資金援助を受けて、専任の働き人を置く気持ちがあるなら、手伝う用意はある」と言われており、カナダやオーストラリアはその結果飛躍的な成長を示した例もあります。 しかし、私たちの活動はもともとボランティア精神で行く建前に意義を感じて始めたことなので、やれる所まではやってみたいという理事会での確認がなされていますとお答えしますと、「ああそうですか。そんなところにも皆さん共鳴して、ご援助を続けてくださるのかな。」といったお話を交わしたことでした。 渡辺文蔵さんは、味の素取締役社長・東京女子大学理事長を歴任、現在国際基督教大学名誉理事・日本基督教団田園調布教会名誉長老です。1992年4月クリスチャンパートナーズに加わり、以来多額のご援助をくださっています。明治40年東京生まれ、一橋大学では水泳部で鍛え、高齢になられても立派に健康管理を心がけて今日に至っておられます。 アフリカの障害者に援助理事岩崎俊夫
≪1≫ 工フフアタ聾唖学校(コンゴ民主共和国) コンゴ東部の都市ゴマにあるこの聾唖学校は、コンゴ・キリスト教会が経営しており、4歳から22歳までの聴くことや話すことの不自由な子供たち152人(2001年5月解)が在籍しています。生徒たちは幼稚園から中学までのクラスに分かれて、識字数育・手話訓練や木工・裁縫などの職業教育を受けています。
その他、成人に対する識字教育や生徒の家族に対する手話教育なども月1回行なっています。また日曜日には障害者向けの礼拝が行なわれています。 アフリカでは迷信や備見から、こうした体の不自由な人々が差別を受けやすく、そのために職業に付けない人や、家族にも見捨てられた子供、社会に恥じて家の中に隠され隔離されている子供が大勢います。 その上、コンゴ民主共和国では政情不安や内戦が続き、海外からの宣教師の活動も中断を余儀なくされるなど、国や援助機関が障害のある人々に手を差し伸べにくい情勢が続きました。そうした中で、地元コンゴのクリスチャンが1985年にこの聾唖学校を始めたのです。学校の用地は政府が貸与してくれましたが、そのほとんどは他人に不法に占拠され、残された土地には内戦で殺された人の遺体や地雷が無数に埋められていたそうです。 学校の机や椅子はすべて生徒と先生の手作りで、校舎も先生や父兄、地元の教会員がカを合わせて建てたものです。しかし電気はまだ引かれていません。オーストラリア・パートナーズは、1988年からこの学校を援助し始め、電力供給も新しい計画の中に含まれています。
2002年1月17日夜、コンゴのニラゴンゴ火山が爆発し溶岩流がゴマ市を襲いました。 オーストラリア・パートトズからの急報によれば、教会・学校・病院などキリスト教関係の施設が破壊され、死者の数はまだ不明.被災者は50万、その内隣国ルワンダに逃れた人は30万とか。湖に溶岩が流れこんで汚染され、人々は飲み水も食物もない状態とのことです。 ≪2≫バラカバホ協会(ルワンダ共和国) バラカバホ協会(Barakabaho Foundation)は、ルワンダの首都キガリにある養護施設です。ルワンダは1994年に起きた部族間の抗争で50万人から100万人といわれる人々が虐殺され、200万人を超える人々が難民になりました。その結果30万人にのぽる子供たちが両親を殺され、あるいは見失って孤児になりました。
その年ルワンダ聖公会のビリンダバガボ主教(BishopAlexis8ilindabagabo)が、こうした子供たちのために設立したのがバラカバボ協会です。 子供たちが安心して暮らせる所を探し、彼らが恐ろしい経験から受けた深い心の傷を癒すことが何よりも必要だったのです。 今も協会は、子供たちの心と身体のケア、里親探し、識字教育や職業訓練を行なっているほか、暴力の犠牲になった女性たちへの治療やカウンセリングも行なっています。 ≪3≫DOCS(地方医師研修サービス) DOCS(Doctors on Callfor Service)は、アフリカの農村部で医療にあたる現地人医師の教育のため、アメリカなどから専門家を派通する組織です。コンゴ民主共和国のゴマ市に研修センターを設け、昨年7月からはゴマ地方の保健管理も委託されています。 DOCSは、今後治療の手の届かない地にいる貧しい障害児の治療や矯正手術の実施、エイズとの戦いなどにもプロジェクトを拡大していくことにしています。 DOCSは海外諸国からの援助で活動しており、オーストラリア・パートナーズも昨年からこの援助グループに参加しました。 (こんにちは) ≪わたしはマリアティです、どうぞよろしく。≫
「お父さんに仕事が与えられて嬉しい。それは神様からの贈り物です」と彼女は言っています。
不況とはいえ、今の日本の子供からはこんな言葉は聞かれません。 『心の貧しい人々は幸いである。天国はその人たちのものである』(マタイ5:3)は、私の教会の今年 の主題聖句ですが、これは私にマリアティちやんを思わせます。 平井幸子
【理事会報告】第117回理事会は2001年11月15日一橋学士会館で開催。前回議事録承認。2001年9・10月度会計報告承認。エフフアタ聾唖学校援助にPIオーストラリアを通して10万円送金。
<編集後記>平和への期待を持って始まった21世紀の第1年は悲劇に終わり、2年目はまだ混沌の中です。写真は英国パートナーズ作成の2002年カレンダー11月に乗った写真で、1昨年10月に北タイの養護施設「自強の家」を訪問した時、子供たちと一緒に写したのものです。
中央の三人が理事長、宮澤、鳥海です。わかりますか? お寒さの中、皆様お大事に。(鳥海百合子) |
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