クリスチャン パートナーズ通信 第54号発行日/2002年8月20日
成年を迎えるクリスチャンパートナーズ理事長草野計雄
国境を越えた友情の絆に感動を覚えた私たちは、その基盤の上に国際平和を築く個人個人の役割を担って会の揺藍期を過ごしました。SACの子供たちの写真を眺めながら手紙やクリスマスカードに返信したり、月々の援助金送金に託して、彼らの経済的社会的環境の向上や家庭生活の信仰的進歩を祈りつつ、同時に私たち自身の成長も与えられていることを感謝して来ました。 当会の特別顧問安海靖郎牧師は、超教派宣教師派遣団体アンテオケ宣教会の総主事として世界各地に宣教師を送り出しておられますが、当会の発足当時はご家族ともども西カリマンタンで宣教されていました。
当号掲載の2002年度予算には、この計画に基づき今までより積極的な海外援助額が示されています。 世界中で活躍するパートナーズインターナショナルの規模からみればまだ僅かな寄与しかできなくても、一人前の国際団体として海外の活動に励ましを送る成年に達しようとしている私たちの姿勢を見ていただきたいと思います。 パートナーズインターナショナル |
聖ヨハネと黙示嶽を書く弟子(洞窟入口) |
修道院を出て少し行ったところに、使徒ヨハネがしばしば足を運んで神に祈った洞窟がありました。
ヨハネが神からの啓示を受け、黙示嶽を書いた洞窟です。
入り口には、ヨハネが告げられた黙示を弟子に書き取らせている様子が描かれていました。
入り口付近は薄暗く、普通の洞窟とあまり変りがありませんが、奥は8畳ぐらいの広さで礼拝ができるようになっていました。
正面の岩には十字の刺繍が縫い付けてある布が掛かっており、周囲の岩には、いくつかの窪みがありました。
それらのくぼみにヨハネスが肘や膝をついて祈ったとギリシャ人のガイドが説明をしてくれました。
その神聖な場所で南アメリカ出身の牧師が祈りを捧げた時、二千年の歳月が瞬時止まり使徒の時代にタイムスリップしたように感じたのは私だけではないと思います。
イコンが描かれている部屋を通り外に出てきた時、眼下に広がるエーゲ海の青さが一層輝いて見えました。
その他視察旅行で訪ねた所は、ヨハネ黙示録の宛先である七つの教会の内の五つ、すなわちエフエソの他スミルナ(現在のイズミール)・サルデイス・フィラデルフィア・ラオデイキアです。
その中でサルデイスの遺蹟はエフェソに次ぐものでした。広大な体育館の隣にユダヤ人共同体があったことを示すシナゴーグの跡を目にすることもできました。
サルデイスの教会跡 |
サルデイスには、紀元前5世紀から多くのユダヤ人が移住していたといわれています。
それらの人々の住居や商店の跡などもありました。
巨大な円形劇場の階段を上がると、コンサートや演劇を楽しんでいた当時の人々の生活振りを偲ぶことができました。
フィラデルフィアは、度重なる地震により大きな石柱が残っているだけでしたが、その二本の柱が時代を越えて静かにたたずんできたことを想い、しばらくその場を離れられませんでした。
ラオデイキアの教会跡は、西暦60年の地震をまともに受け、ほとんど残されていませんでしたが、石が散り敷いている丘に登って、促されるままに祈りを捧げました。
聖書の世界に実際に足を踏み入れることにより、今日福音が日本にまで伝えられていることは、二千年前パウロをはじめとする使徒たちの労苦と熱い祈りがあつたからに他ならないことを実感でき、このような貴重な体験を与えられたことを心より感謝しております。
2001年7月1日~2002年6月30日
収入の部 | 前年度繰越 | 1,294,965 | (単位円) |
SAC援助金 | 3,386,000 | 注1 | |
その他援助金 | 788,400 | 注2 | |
雑 収 入 | 2,939 | ||
合 計 | 5,472,304 |
支出の部 | SAC援助金 | 2,738,000 | 注3 |
ロバン村援助金 | 0 | 注4 | |
ミゾラム援助金 | 300,000 | 注5 | |
同労諸団体協力 | 253,000 | 注6 | |
進学奨励金(積立) | 120,000 | 注7 | |
広報・通信・情報費 | 354,667 | 注8 | |
その他事務経費 | 216,396 | ||
行事関係費 | 12,180 | ||
積立金繰入 | 200,000 | ||
合 計 | 4,194,243 |
次年度繰越 | 1,278,061 |
積立金繰入内訳 | 2001年度末積立金残高 | ||
事業開発基金 | 0 | 事業開発基金 | 3,088,000 |
緊急援助準備 | 200,000 | 緊急援助準備 | 800,000 |
進学奨励積立 | 120,000 | 進学奨励積立 | 620,000 |
注1 里子数は2001年7月73名、2002年6月74名。誕生日・クリスマス祝金を含む。
注2 ≪サンタの会≫からの援助金を含む。ほぽ、予算と同額の実績。
注3 ほぼ、予算と同額。
注4 企画検討中。2002年度に教会学校の教材支援。
注5 2001年1月~2002年6月まで、18ケ月分送金。
注6 コンゴ共和国ゴマ市エフフアタろう学校援助、火山噴火災害援助など。
注7 西カリマンタンからの要望があった時に応じる用意。すでにシンガポールに15万円を預けてある。
注8「通信」4回発行、ホームページ改善、議事録・「通信」をホームページに収録。
※理事の国際会議参加費用は個人負担。
監査報告書 私は2001年7月1日より2002年6月30日に至るクリスチャンパートナーズの会計年度の監査をいたしましたところ、諸援助金の受領・領収書の発行・台帳記帳、並びに援助金の海外送金・諸経費支払いの証拠書類及び理事会に対する報告書・年次決算書等は何れも正確且つ適切に処理されており予算は諸状況に応じ、会の趣旨に沿って適切に運営されていることを認めました。 会員の皆様の一層のご協力をお願いいたします。 2002年7月31日 クリスチャンパートナズ 監事 木ノ内和美 |
2002年7月1日~2003年6月30日
収入の部 | 前年度繰越 | 1,278,061 | (単位円) |
SAC援助金 | 3,400,000 | 注1 | |
その他援助金 | 700,000 | 注2 | |
雑 収 入 | 131,100 | 注3 | |
合 計 | 5,509,161 |
支出の部 | SAC援助金 | 2,560,000 | 注4 |
ロバン村援助金 | 100,000 | 注5 | |
ミゾラム援助金 | 200,000 | 注6 | |
同労諸団体協力 | 630,000 | 注7 | |
進学奨励金(積立) | 0 | 注8 | |
広報・通信・情報費 | 400,000 | 注9 | |
その他事務経費 | 300,000 | 注10 | |
行事関係費 | 10,000 | ||
積立金繰入 | 200,000 | ||
合計 | 4,400,000 |
次年度繰越 | 1,109,161 |
積立金繰入内訳 | 2002年度積立金残高 | ||
事業開発基金 | 0 | 事業開発基金 | 3,088,000 |
緊急援助準備 | 100,000 | 緊急援助準備 | 900,000 |
進学奨励積立 | 100,000 | 進学奨励積立 | 720,000 |
注1 里子数70名×4,000円×12カ月+誕生日・クリスマス祝金(40,000円)
注2 ≪サンタの会≫、その他SAC外会員から。
注3 満期定額貯金利子。
注4 里子数70名×3,000円×12カ月+誕生日・クリスマス祝金(40,000円)
注5 教会学校教材、青年プログラム支援など。
注6 PIカナダに協力してミゾラムの養護学校英語教育支援。
注7 アンテオケ宣教会に協力して、西カリマンタンの青少年への奨学支援を開始。
(インマヌエル中学校生17名の通学費援助=月額1名500円
インマヌエル小学校教師2名の給与不足分補助=月額1名3,500円
タンジュンプーラ神学校生5名の学費援助=月額1名1,000円)
PIオーストラリアに協力してエフフアタろう学校支援、PI米・英からの要請にも応える用意。
注8 今年度は積み立てない。
注9 「通信」4回発行、ホームページ改善、文献索引製作など。
注10 遠隔地在住役員への交通費支給.
※理事の海外視察・国際会議参加費用は原則として個人負担。
SAC会員の異動(「通信第49号」2001年7月掲載以降敬称略・アイウエオ順) 新入会者:阿古潤子、五十嵐不二子、伊藤美紀子、岡田裕、中村清、山田由妃子、藁谷花江 退会者:安藤康子、鈴木初代、前園かづ子、緒方璋 |
【理事会報告】第121回理事会は2002年7月19日(金) 一橋学士会館で開催。前回議事録承認。2002年5・6月度会計報告、2001年度決算報告承認。 2002年度予算、一部修正の上承認。「通信」第54号の内容は理事長挨拶、会計報告、 木ノ内監事の旅行記Ⅱおよび西カリマンタン2001年報告とし、8月中旬発行予定。 田代夫人による「通信」英訳をフインリー師経由で各国PIに送信開姶。 アンテオケ宜教会との協力で、西カリマンタンヘの教育援助を新年度の計画とする。 第122回理事会は2002年9月20日(金)一橋学士会館で開催予定。 |
<縮集後記>暑さ殊のほか厳しい日々ですが、いかがお過ごしですか。7月から新年度、思い新たに一歩
踏み出したいと願っています。木ノ内監事のすばらしい旅の経験を、皆様も興味深く読まれたことでしょう。
敗戦の8月、インドネシアにも日本軍の占領に苦しめられた日々があったことを忘れられません。
秋のさわやかな日が早く来ますように。 鳥海百合子