クリスチャン パートナーズ
通信63号
発行日/2004年12月27日
昨年来、アンテオケ宣教会を通して私たちがお送りしている奨学金を、現地で直接学生、生徒、教師たちに手渡してくださっている高橋先生に、お仕事の様子をお知らせいただきました。 |
インドネシアに遣わされて
~ATI神学校での働き~
高橋めぐみ
皆さん今日は。私はアンテオケ宣教会より常夏の国インドネシアの西カリマンタンに遣わされています。現在、第二期目の働きです。今回は私が住み、また奉仕していますアンジュンガン村のATI神学校についてご紹介したいと思います。
ATI神学校のATIというのはAbdi(しもべ)Tuhan(主)Injili(福音)の略です。「主の福音につかえる者」という意味です。
1984年に設立。1年の実習を含む5年半のコースです。1960年後半から70年代、ジャワ島バツーのYPPII(インドネシア福音交友会)という伝道団体よりチームが来て伝道がなされ、多くのアニミズム信仰のダヤク族が救われました。その後働きは進み、伝道所も作られていきましたが、現在に至るまで働き人が不足しており、伝道者を育てるために神学校が設立されたのです。当初10名ほどの学生の数は近年急激に増えており、97年度48名、99年度72名、2001年度184名、そして今は約200名までに増えています。キルギスからの神学生も2名います。現在はこの学生増加に伴い、寮、教室、スタッフとその住居などが不足しており、祈りの課題でもあります。
学生たちの生活は、授業が月曜日朝から始まり、金曜日まで。土日は奉仕で1週間休みはありません。
朝4時半起床。デボーション、作業、水浴び、食事を終えて7時から礼拝、そして8時から授業開始です。
夜まで自由時間はほとんどなく、また男女交際も3年生までは禁止、と軍隊のような厳しい規律に、村から出てきたばかりの新入生はびっくり仰天、慣れるまではずいぶん涙するようです。
高校を出て入学してくる生徒が多いので、年齢的な変化という要因もあると思いますが、学生はよく訓練を受けて目に見えて成長していきます。特に4年生の1年間の実習を終えて帰ってきた学生はずいぶん頼もしくなっています。
週末は私も学生たちと村の教会へと奉仕にでかけることが多いのですが、学生たちは遠くの奉仕地までバス、バイクのタクシーを乗り継ぎ、そして徒歩で何時間もかけて向かいます。
2時間、3時間歩くこともざらです。まだ下級生であっても多くの無牧の教会では牧師先生のような扱いです。
「待たれている」ということが彼らを喜んで奉仕へ向かわせます。12月の休みなどには学生たちは自発的に伝道チームを組んで奉仕に向かっています。
神学校の1ヶ月の学費は食費、小遣いも入れて33万ルピア(約5千円)ですが、学生の多くは払うことが出来ず、現在日本から送られる35名ほどの奨学金と、その他の多くを韓国の宣教団体から支援されています。
しかし、奨学金の枠に入れない学生もおり、主が与えてくださるように真剣に祈っています。奨学金を受けていた学生は、卒業後自分で奉仕地を決めることは出来ず、どこであっても3年間は奉仕しなければならないことになっています。
私は、このATI神学校での働きのほかに、日本からの支援で建てられた伝道所が1つと、3箇所の子どもの寮を通しての伝道の働きにも関わっていますが、そこにはそれぞれATI神学校からの卒業生が遣わされています。
その働きが祝福され、さらに発展していくのを見ながら、まさに人材が鍵であることを思わされます。
イエス様は弟子を作りなさいと命令されましたが、「弟子を作っていくことが出来るような働き人の養成」が今後もATI神学校の果たすべき役割と言えます。
支援してくださっている皆様と共に今後もこの尊い働きに携わっていきたいと願っております。
(2004年9月24日、アンジュンガンにて)
ATI神学校のATIというのはAbdi(しもべ)Tuhan(主)Injili(福音)の略です。「主の福音につかえる者」という意味です。
1984年に設立。1年の実習を含む5年半のコースです。1960年後半から70年代、ジャワ島バツーのYPPII(インドネシア福音交友会)という伝道団体よりチームが来て伝道がなされ、多くのアニミズム信仰のダヤク族が救われました。その後働きは進み、伝道所も作られていきましたが、現在に至るまで働き人が不足しており、伝道者を育てるために神学校が設立されたのです。当初10名ほどの学生の数は近年急激に増えており、97年度48名、99年度72名、2001年度184名、そして今は約200名までに増えています。キルギスからの神学生も2名います。現在はこの学生増加に伴い、寮、教室、スタッフとその住居などが不足しており、祈りの課題でもあります。
高橋先生を囲んで教室の前に並ぶ4年生たち |
学生たちの生活は、授業が月曜日朝から始まり、金曜日まで。土日は奉仕で1週間休みはありません。
朝4時半起床。デボーション、作業、水浴び、食事を終えて7時から礼拝、そして8時から授業開始です。
夜まで自由時間はほとんどなく、また男女交際も3年生までは禁止、と軍隊のような厳しい規律に、村から出てきたばかりの新入生はびっくり仰天、慣れるまではずいぶん涙するようです。
高校を出て入学してくる生徒が多いので、年齢的な変化という要因もあると思いますが、学生はよく訓練を受けて目に見えて成長していきます。特に4年生の1年間の実習を終えて帰ってきた学生はずいぶん頼もしくなっています。
週末は私も学生たちと村の教会へと奉仕にでかけることが多いのですが、学生たちは遠くの奉仕地までバス、バイクのタクシーを乗り継ぎ、そして徒歩で何時間もかけて向かいます。
2時間、3時間歩くこともざらです。まだ下級生であっても多くの無牧の教会では牧師先生のような扱いです。
「待たれている」ということが彼らを喜んで奉仕へ向かわせます。12月の休みなどには学生たちは自発的に伝道チームを組んで奉仕に向かっています。
神学校の1ヶ月の学費は食費、小遣いも入れて33万ルピア(約5千円)ですが、学生の多くは払うことが出来ず、現在日本から送られる35名ほどの奨学金と、その他の多くを韓国の宣教団体から支援されています。
しかし、奨学金の枠に入れない学生もおり、主が与えてくださるように真剣に祈っています。奨学金を受けていた学生は、卒業後自分で奉仕地を決めることは出来ず、どこであっても3年間は奉仕しなければならないことになっています。
私は、このATI神学校での働きのほかに、日本からの支援で建てられた伝道所が1つと、3箇所の子どもの寮を通しての伝道の働きにも関わっていますが、そこにはそれぞれATI神学校からの卒業生が遣わされています。
その働きが祝福され、さらに発展していくのを見ながら、まさに人材が鍵であることを思わされます。
イエス様は弟子を作りなさいと命令されましたが、「弟子を作っていくことが出来るような働き人の養成」が今後もATI神学校の果たすべき役割と言えます。
支援してくださっている皆様と共に今後もこの尊い働きに携わっていきたいと願っております。
(2004年9月24日、アンジュンガンにて)
高橋先生を通して、セイダウン小学校校長から礼状が届きました |
イエス・キリストの愛と平和のご挨拶を送ります。
イエス様の愛と恵みによって、シンタン、セイダウン小学校は今まで運営できています。現在、スンクワンの分校も含めて154名の生徒と8名の教師がいます。
この場をお借りして、日本の支援者の皆様に感謝のご挨拶をしたいと思います。
お祈りと共に毎月50万ルピアの援助をしてくださって、ありがとうございます。
セイダウンとスンクワンでの働きは、これらの援助によってとても助けられています。二つの小学校が良い働きを続けていけるようにこれからもお祈りをもって支えてくださるように、心からお願いいたします。
最後に、祝福の基であられるイエス・キリストが皆さんの毎日とご奉仕を祝福してくださいますようにお祈りいたします。
セイダウン小学校校長 トンチェ・モイ
【トンチェ校長は牧師で、第59号2ページで紹介したタンディル校長の後任。同ページの写真で赤ちゃんを抱いて授業をしていらっしゃるロミナ先生のご主人とのことです。】
イエス様の愛と恵みによって、シンタン、セイダウン小学校は今まで運営できています。現在、スンクワンの分校も含めて154名の生徒と8名の教師がいます。
この場をお借りして、日本の支援者の皆様に感謝のご挨拶をしたいと思います。
セイダウン小学校の教師たち 右端はインマヌエル中学校のマッド校長 |
お祈りと共に毎月50万ルピアの援助をしてくださって、ありがとうございます。
セイダウンとスンクワンでの働きは、これらの援助によってとても助けられています。二つの小学校が良い働きを続けていけるようにこれからもお祈りをもって支えてくださるように、心からお願いいたします。
最後に、祝福の基であられるイエス・キリストが皆さんの毎日とご奉仕を祝福してくださいますようにお祈りいたします。
セイダウン小学校校長 トンチェ・モイ
セイダウン小学校 勢ぞろい |
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中学校の教室 |
6年生(22人在籍)の 教室 |
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インマヌエル中学校全景 |
昨年6月から1年間、奨学金を受け取った大学生5人は下記の方々と、高橋先生から連絡がありました |
(1)ケティア・カルティカ Kezia Kartika Ch. Suginyart
ポンティアナック タンジュンプラ大学 電子工学専攻
(2)オテニエル・レクソ Oteniel Rekso Utomo Suginyart
ポンティアナック タンジュンプラ大学 電子工学専攻
(3)メイティ・マレンデス Meity Siska Malendes
バンドン 外国語専門学校 日本語専攻
(上記三人は、アンジュンガンATI神学校の教師の子どもで、②と③の学生は今年6月に卒業した可能性があり、確認中とのこと)
(4)ネヘミ・セラン Nehemmy Selan
マラン 外国語大学(STIBA)英語ー日本語専攻
(5)エレミ・セラン Yeremy Selan
ジョクジャカルタ インマヌエル・キリスト教大学(UKRIM)教会音楽専攻
((4)と(5)の学生は、インドネシア福音交友会(YPPII)ポンティアナック支部の職員の子どもとのこと)
ポンティアナック タンジュンプラ大学 電子工学専攻
(2)オテニエル・レクソ Oteniel Rekso Utomo Suginyart
ポンティアナック タンジュンプラ大学 電子工学専攻
(3)メイティ・マレンデス Meity Siska Malendes
バンドン 外国語専門学校 日本語専攻
(上記三人は、アンジュンガンATI神学校の教師の子どもで、②と③の学生は今年6月に卒業した可能性があり、確認中とのこと)
(4)ネヘミ・セラン Nehemmy Selan
マラン 外国語大学(STIBA)英語ー日本語専攻
(5)エレミ・セラン Yeremy Selan
ジョクジャカルタ インマヌエル・キリスト教大学(UKRIM)教会音楽専攻
((4)と(5)の学生は、インドネシア福音交友会(YPPII)ポンティアナック支部の職員の子どもとのこと)
三人目の里子となったボン・スサンをご紹介します。 |
ボン・スサンは1992年8月8日生まれ、小学4年生、西カリマンタンのロバン村に住む可愛い少女です。
「三人の弟と一緒に毎週日曜学校へ行くのが何より楽しい」と言う彼女は、家族でただ一人のクリスチャンです。
スサンの願いは両親をはじめ家族全員が神様を信じるようになることです。
村の人たちは仏教徒が多く、定められた月にお墓に一緒にお参りをしたり、食事をしたりする習慣があります。ロバン村は教育がまだ行き届いていません。
スサンは皆が聖書に関心を持つようになればよいのにと願っています。
SACからのプレゼントにビスケットと掛け時計を贈られたとのこと、日本との時差はどれくらいなのでしょうか。
私は時々まだお逢いしたことのないスサンに思いを馳せます。
彼女もご家族もお友達も、神様に愛されて幸せでありますように。
「三人の弟と一緒に毎週日曜学校へ行くのが何より楽しい」と言う彼女は、家族でただ一人のクリスチャンです。
スサンの願いは両親をはじめ家族全員が神様を信じるようになることです。
村の人たちは仏教徒が多く、定められた月にお墓に一緒にお参りをしたり、食事をしたりする習慣があります。ロバン村は教育がまだ行き届いていません。
スサンは皆が聖書に関心を持つようになればよいのにと願っています。
SACからのプレゼントにビスケットと掛け時計を贈られたとのこと、日本との時差はどれくらいなのでしょうか。
私は時々まだお逢いしたことのないスサンに思いを馳せます。
彼女もご家族もお友達も、神様に愛されて幸せでありますように。
藤川多喜子
【理事会報告】
第133回理事会は2004年10月1日(金)一ツ橋学士会館で開催。前回議事録承認。2004年7・8月度会計報告承認。木ノ内監事の監査報告。会計事務のコンピューター化に伴い専門家による保守管理の継続が必要となるのでその費用の支出が提案され、了承。「通信」第62号は9月27日発行済。第64号の内容は高橋先生からの報告を中心に、里子紹介など。年末に発行予定。「リーフレット添付の説明書」の第2原案が配られ、次回までに各理事が検討し、修正箇所を鳥海理事に連絡する。その協議は次回に行う。オーストラリアで12月開催の国際会議に草野理事長と木ノ内監事が出席される。その航空料金を予備費から支出する。援助金の滞納者の事情をうかがう。
第134回理事会は2004年12月17日(金)一ツ橋学士会館で開催。前回議事録承認。2004年9・10・11月度会計報告承認。理事長・木ノ内監事からシドニーでの国際会議の報告。「通信」第63号は12月27日発行予定。来期理事会体制についての協議。「リーフレット添付の説明書」の最終案を次回に提出。第135回理事会は2005年3月4日(金)一ツ橋学士会館で開催予定。
<編集後記>超多忙の高橋先生からいただいた原稿を、一日も早く皆様にお送りしたいと思い、年末に今号を出すことにいたしました。クリスマスの季節と重なって大変でしたが、お正月には読んでいただけることと期待しています。私たちが送る奨学金を受けている神学生については、次回にご紹介できると思います。インマヌエル中学校の奨学生17名の記録も来ています。新しい1年も皆様の健康が守られますように祈り、変わらぬご協力をお願いします。鳥海百合子
第133回理事会は2004年10月1日(金)一ツ橋学士会館で開催。前回議事録承認。2004年7・8月度会計報告承認。木ノ内監事の監査報告。会計事務のコンピューター化に伴い専門家による保守管理の継続が必要となるのでその費用の支出が提案され、了承。「通信」第62号は9月27日発行済。第64号の内容は高橋先生からの報告を中心に、里子紹介など。年末に発行予定。「リーフレット添付の説明書」の第2原案が配られ、次回までに各理事が検討し、修正箇所を鳥海理事に連絡する。その協議は次回に行う。オーストラリアで12月開催の国際会議に草野理事長と木ノ内監事が出席される。その航空料金を予備費から支出する。援助金の滞納者の事情をうかがう。
第134回理事会は2004年12月17日(金)一ツ橋学士会館で開催。前回議事録承認。2004年9・10・11月度会計報告承認。理事長・木ノ内監事からシドニーでの国際会議の報告。「通信」第63号は12月27日発行予定。来期理事会体制についての協議。「リーフレット添付の説明書」の最終案を次回に提出。第135回理事会は2005年3月4日(金)一ツ橋学士会館で開催予定。
<編集後記>超多忙の高橋先生からいただいた原稿を、一日も早く皆様にお送りしたいと思い、年末に今号を出すことにいたしました。クリスマスの季節と重なって大変でしたが、お正月には読んでいただけることと期待しています。私たちが送る奨学金を受けている神学生については、次回にご紹介できると思います。インマヌエル中学校の奨学生17名の記録も来ています。新しい1年も皆様の健康が守られますように祈り、変わらぬご協力をお願いします。鳥海百合子